2013年たった5人で始めたパトランも2018年11月末で1300人を超えるメンバーが登録しています。
展開する都道府県数は36にまで広がりました。
そんなパトランには大きく分けると2つの取り組み方があります。
1つはチームに所属してみんなで集まってのパトラン(合同パトランと呼んでいます)
パトランには全国に11のチームが存在します。
各チームが活動日程や時間を決めて定期的にパトランに取り組んでいます。
そしてもうひとつは個人単位でのパトラン(単独パトラン)
今回はこの個人パトランの意義と必要性について思うところをまとめています。
個人の場合は、個々の都合に合わせてパトランに取り組むのがスタイル。
活動後には、活動した様子をパトランナー専用のFacebookグループで投稿することを推奨しています。これには、活動状況を可視化することで全国のメンバーとのつながりや交流を生みたいという意図があります。
日々全国のパトランナーが活動を投稿することで、メンバー同士の交流にとても大きく役立っています。
パトランにおいて、仲間の存在というのは活動の支えになる大きな存在です。
ただし、パトランに取り組むメンバーが必ずしもFacebookをやっているわけではなく目に見える活動者が限定的になっている側面もあるので、パトラン独自の投稿や交流ができるツールを作るなどは今後取り組むべき大きなポイントです。
そんな個人パトランにおいての最大の敵は”モチベーションの維持”にあるように思います。
我々の活動のような自主的な地域のためのパトロールなど、個人の善意が原動力となる活動において、継続性を持って活動に取り組める環境を作ることはとても重要な要素です。
私自身もパトランに向き合い続けてきた中で、「どうすればメンバーがずっと活動を続ける下支えができるか」ということには常に頭を悩ませてきました。パトランに共感して活動を始めてくれた人が、活動が続かなくなったのを知ると己の力不足ばかりを感じてしまいます。
私が地域のパトロール活動を最初に始めたのは歩いて回るパトロール活動でした。
仲間5人と意気揚々と始めたはいいものの、半年経過した頃にはメンバーのモチベーションが続かなくなり、結局活動するのはたった1人という状況。地域で一緒になって活動する仲間がいないという孤独感は痛いほど感じてきました。
個人でパトランに取り組むメンバーを募るようになったのは2015年になってから。
それまでは宗像という小さなエリアだけでのチーム活動が主体でしたが、個人でパトランに取り組む仲間を募り始めてから瞬く間に全国各地にパトランの輪が広がりました。
「単独パトランがどれだけ地域に役立っているのか」
個人でのパトランをベースにしているメンバーが一度は疑問に感じることだと思います。
個人の地道な活動は成果も見えにくいのも正直なところです。
無法地帯でもない限り、犯罪の減少や治安が良くなっていることを目に見えて実感できることはそう多くはありません。ゆえに、パトロールというのは、やりがいを感じとるのが難しい活動だと言えます。
そんな時に背中を押してくれるのは仲間や応援してくれる市民の人たちです。
応援や励ましの声が僕たちにはとても響きます。
「パトランありがとう」や「頑張ってね」、「こんばんは」と挨拶を返してくれるだけでも、その声は確かな力になります。
今や全国36都道府県にまで広がり、11のチームができたにも、最初に地域でパトランをやり始めたメンバーの存在があったからこそです。
単独パトランは無意味などではありません。
むしろ、地域のために走ることを決意してくれた人たちの思いと行動は、本当に意義あるものだと思います。誰かのために頑張れるその態度は尊く美しいものです。パトランをずっと身近で見てきたからこそ、本当にそう思います。
パトランの財産は全国各地で活動に取り組むメンバーの存在であると胸を張って言えます。
「安全な地域を作りたい」「そのためにパトランに取り組む」という決断をしてくれたメンバー一人一人を尊重し、時には背中を押したり押されたりしながら、これからも全てのパトランナーと共に活動を進めていきたい。
そう、強く思います。