先日、福岡県安心安全の集いの実行委員会の反省に参加しました。
この実行委員会には、依頼があって今年度より参加しています。
実行委員会の構成は、行政、警察、安全の集いの受託企業そしてNPO、県内大学の学生団体、地域でパトロールに励むボランティア団体という図式。法人格を有するNPOは私たち改革プロジェクトのみでした。
そんなメンバーが集って、10月1日に行われた県民安心安全の集いの内容を考えるというのが主な役割。当然、行政や警察、イベント開催の受託業者は仕事として参加してるので、給料もらって参加してますが、私どもNPOは完全ボランティア。交通費のみ支給されます。
行政とNPOや市民で実行委員会を組む構図はこれまでも多々経験してきましたが、NPOやボランティア団体の人件費は基本的に考慮されません。
最も腑に落ちなかったのは、数年前に参画したとある環境フェスタの実行委員会。構成員は60〜70代のご老人メインで、50歳以下は私のみ。フェスタを若い人が参加しやすいためのアイデアが欲しいといわれ、真面目に考えて提言してみれば、結局何ひとつ考慮されない。アイデアを出すこっちの労力や時間など全くもって考えられてないこの会は最悪でした。しかも、実行委員会の年会費を支払って参加しないといけない奇想天外なルールがある始末。こんな会にいても意味はないとすぐ辞退しましたが。
今回の実行委員会はある種それに近いものも感じます。多様なアイデアが欲しいと言われますが、前段に述べたように、公務員や企業はしっかり対価をもらい仕事として参加している反面、こちらの対価は考慮されていません。そんな状態で、いいアイデアをどんどん出してくださいねって言われても、なんか腑に落ちないわけです。
もちろん、イベントを良くしていくためのアイデアはいろいろ思い浮かんでます。しかし、こちらも本気で動こうとは思えないわけです。意地悪しているわけでも何でもないのですが、どうも身が入らないのは、NPOなどの団体はボランティアで動いて当然と軽視されている感があることが要因かもしれません。
比較しますが、別の福岡県の事業で、NPO向けの冊子を作るという事業を仮認定NPO法人アカツキさんが実施されています。僕はNPO実践者という位置付けで、あれやこれやと意見を出すモニターとして参加していますが、きちんとした対価をいただいています。この時、関わっている私の心境は「少しでもいい冊子ができるように自分の持てる知恵や発想を活かして自分の責任を全うする」と本気です。きちんとした対価をいただくことは存在価値を肯定されたと感じれますし、モチベーションも高くなります。対価は自分を必要とされているひとつの指標と捉えると、プロ野球選手が年俸を球団からの評価基準とする気持ちがなんだかわかる気がします。
上記のどちらの内容も、何かを作り上げるためにアイデアを出して欲しいという点では変わりませんが、私の気持ちの入りようは似て非なるものとなってます。
NPOの活動は、単なるボランティアではなく、仕事として生活かけてやってるので、行政もその辺の配慮をもつことが必要だと思います。