メンバー紹介

パトランナー対談


時安 :皆さん、まずは「パトランを知ったきっかけ」を教えてください。

内田:伊丹チームの山薗さんがきっかけですね。

うちの京都チーム代表の鳥本君と山薗さんが知り合いでした。

僕がコミュニティを作る勉強をしていた頃に、鳥本君と石田君と3人で勉強会の関係で福井に遠征に行く事になって。その時ついでに3人でハーフマラソンに出る事にもなっていて、その道中で鳥本君から山薗さんという人がいて、“パトロールランニング”って言うのがある話を聞いて「何それ面白そうやん」ってはじめたのがきっかけです。

ちょうどその頃、走りはじめて1年目位でランニングは週1位だったので何かもう少し走る動機が欲しいなと思って「走って地域貢献できるなら1番いいやん」ってすぐ食いつきましたね。

時安 :パトランって走りはじめの人にはとっかかり易いですもんね。

内田:ですね。地域貢献って言うのも上からの感じがするのですけど走っていたら色々発見する事が多いですね。普段、車で通らない所でお店見つけたりして、なんか色々面白くて今にいたるって感じですね。

佐々木:ウッチーはパトランはじめたのは何年前から?

内田:3年前ですね。

佐々木:2015年の8月位だったから4年前かな。それまで自分はずっと自転車をやってきて、その年の全日本選手権まで出場して、その時に身体に違和感がでてきて、自転車を離れたの。それから「何か運動しなきゃな」って走りはじたの。それまでずっと走ってなくて。
その頃に山形で初めてパトランをはじめた天童市の高橋まさきさんが「自分こんな活動してるんですけど、どうですか?」ってパトランをFBグループの中で紹介してて。

「これってすごく良い活動だな」って。今までガチでスポーツやってきたからこれからガチで走るつもりもないわけです。でも「走る事が何か、誰かの役に立つなら」と思って、すぐにパトランJAPANに申請しましたね。

時安:高橋さんとはランニング関係のFBで繋がっていて、私がそこにパトランを発信させてもらったのがきっかけでした。恵さんのきっかけは?

佐々木(恵):私は自転車のレースにいつも付いて行っていたけど、自転車をお休みして、今度は走りはじめてマラソン大会にもよく出るようになったので、そこにも付いて行っていて。そしてパトランもはじめるようになって。そのうちマラソン大会の会場にパトランののぼり旗を持って行くようになって。

「俺が走っている間はのぼり旗を持ってろ」と言われて。笑

佐々木:そんな事言ったかな笑

恵:やっぱり自分もこのままずっと旗持ちも何だなって。全然体力もないし運動不足だから走ろっかなって思い始めて。それから1キロ、3キロ、10キロと距離を走れるようになってパトランをはじめようかとパトランTシャツを買ってもらったのがはじまりですね。

佐々木恵さんと謙介さん

時安:パトランは一石三鳥な取り組みですが、パトランで変わった事、変われた事など「パトランの良さ」ってどんな風に感じていますか?

内田:僕はパトランが「居場所」だと思っています。パトランやっているとオンラインでもオフラインでも色々な人と繋がれるし。もともと福井県に行くきっかけも「3つ目の居場所つくろうよ」って集まっていたもので。サラリーマンが家と会社の往復じゃ疲弊しちゃうし、それぞれの得意分野活かした話をするカフェやろう。家と会社ともう一つの居場所を作ろうってやってましたね。今は完全にパトランになっちゃってます。笑

ついこの間ラジオの収録で、地域のNPOとの方々とクロストークやりましょうって出たんですけど、その時も、してる事は皆バラバラですけど、接点もあって、一緒にできる繋がりが作れる場でした。

パトランは防犯だけど「居場所づくり」としての役割が大きいと思いますね。

時安:これから防犯はじめようってなると敷居が高いですけど、走るっていう所の魅力がありますよね。

内田:立花さんが資料に書いてたりする「体幹治安」ってキーワードもすごくパワーがありますよね。「僕らは体幹治安を高める活動です」って話すと、聞いてる皆、すっと入っていってくれます。

「防犯活動って危なくない?どんな事やるの?」って身構える人が多いですけど、体幹治安の話をすると「活動をする事で体幹治安があがる事につながるのね」「特別な事しなくたって、同じユニフォーム着て走ってるだけで抑止力になるなら良いよね」って言ってもらえます。

内田 郁文さん

佐々木:一番自分が変わった事は、自転車やっている頃は自分が中心でした。スポーツ選手ってそうじゃないですか、いつでも自分の成績や結果がすべてという考え方で。それがだんだんと自分が中心じゃなくて、それが活動を広げたいという気持ちに変わっていきましたね。自分がパトランをするよりも、パトランという活動に興味を持って、来てくれた人が実際に参加してくれているのが一番嬉しい。初めて来てくれた人が輪に入って笑顔になっているのを見ると本当に嬉しくなりますね。最初の頃は自分がパトランしてなんぼだと思っていました。今は自分がいなくてもやってくれる仲間ができたのが嬉しいです。

パトランには地域づくりに積極的でパトランを発信して広めてくれる人たちが沢山いますが、山形は意外とみんなそういう事には消極的です。そんな積極的でなくても大丈夫って消極的な人が増えています。「アスリートっぽい人たちがしている活動なら自分たちも真面目にできる」って考える人が多いチームですね。

時安:山形の方たちは一人一人がパトランのお手本になるような方たちばかりですもんね。

恵:アスリートもいて、逆に私みたいな走れない人がパトランをはじめて走れるようになったり、ちょうどいいチームバランスになっている気はしますね。

時安:恵さん本当に走れるようになりましたもんね、すごいです。

恵:フルマラソン完走は本当に自信がつきました。人生変わりましたね。

佐々木:本当にすごいと思う。大阪マラソン前に毎週無理やりハーフマラソンを走らせた甲斐がありました。笑

内田:自分の中で何が変わったかっていうと「怒らなくなった」「急がなくなった」この2つですね。例えば信号待ち守らなくていそいそと渡っていく人を見てもイラッとしなくなりましたね、自分自身そんな気持ちもなくなりました。なぜかはわからないですけどパトラン効果ですね。

佐々木:すごくわかる。最近撮ってないけど、パトランをはじめて花を撮るようになった。自転車の時はわざわざとまりたくなかったです。パトランは色々見渡しながら気づいて、つい写真に納めてしまう、発見が多いです。

恵:山形は車社会なので、歩く事がほとんどなく、車に乗ってしまえば安全だと思ってしまっている女性も多いですね。ただパトランをしていて思うのは女性が1人で歩くのは本当に危ないと思います。パトランも1人ではなく、合同パトランに参加してもらうのがいいと思っています。

時安:京都はどんな感じですか?

内田:女性は多いですね。どんな場所でやっても4割くらい女性が集まりますね。

佐々木:山形はまだ男性メインですね。ただ、米沢では米沢警察で女子大学生ボランティアが40人位いて、2年前位から生活安全課からの紹介でパトランに参加してくれて、そのつながりで1人メンバーに入ってくれましたね。女性目線で見てくれて、暗い夜道は危ないって事も発信してくれています。

内田: 次世代のリーダーをどうやって作るかだと思います。タイミングもあると思うので、言ってやってもらうものでもないし、待つしかないと思っています。しかるべき時が来たら背中を押してあげるのが良いのかなと思っています。鳥本さん、石田くんはまだ若いので大丈夫ですけど、僕はこう見えてもうおっさんなんで。笑

もう若い人にやってもらった方が良いと考えています。京都もある程度広がってきて、形も出来上がってきているので、次の世代に引き継いでいきたいです。

あと、何ができるかって考えた時には、今ご縁があって、拠点づくりに関わらせてもらっているので、場所を借りて授業的な感じでパトランを発信できたらいいなと。別の区域ですけど公共施設の方とのご縁をきっかけに大学で授業を組んでもらったりしています。まだ軽くなんですけど、もう少し広まって、企業さんにも中に入ってもらえたらさらに良い感じになるのではと考えています。

時安:個人的にパトランではどうですか?

内田:僕はサラリーマンですけど、サラリーマンって地域活動に入りづらいんです。仕事で定時に集まれない事も多くて。仕事で急に行けなくなって迷惑かけてしまうと思ったり。せっかく地域づくりに関わりたいと思っていてもできなかったり。でもパトランは僕らみたいなサラリーマンでも自分のペースでできる、地域づくりに関わっていけるって所を見せて行きたいと考えています。

佐々木:山形チームでやりたい事は個人でやりたい事にもつながってくるのですが、もっと関わる人が増えるようにしたい。自分が自転車からパトランをするようになったように、今沢山走っているランナーさんにパトランをして欲しい。山形チームはランニングチームのメンバーが母体になっている訳ではなく、居場所ない人が集まったチーム。居場所のある人もパトランに来て参加してもらいたいです。

これは個人的な捉え方になるかもしれないですが、地域の人を安心安全にしたいのがパトランの目的、それとは別にランナーさんを救っていきたいと考えています。今回中止になったアドベンチャーの趣旨と同じく、ランナーさんを既存のマラソン大会から解放してあげたい。パトランを一回やってみると感じる事ですけど42,194キロの普通のマラソン大会に出場する事だけでなく、人と関われる楽しい事がパトランにはあるという事、ランナーさんがパトランを通して地域に目を向ける機会を作りたいと思っています。

時安:恵さんは個人的には今後どうですか?

恵:とりあえず走る事は続けていきたいですね。毎週の合同パトランにも必ず参加できるように頑張っていきたいです。そして自分のパトラン活動を伝えて広めていく、一緒に走ってくれる女性メンバーも増やしていきたいですね。

最近私がパトランをやっているって周りが気づいてくれたのは、地元のケーブルテレビ(NCV)でパトランPRも兼ねて米沢警察署員の方とコラボして「ピカピカダンス」を踊った事です。地元の幼稚園の子たちには有名な大人気のダンスで、会社の中でも、周りの方にもそれがきっかけで話しかけてもらえるようになりましたね。1月から2月末まで多い時は1日5、6回流れていたのです。これもきっかけになって、社内のワークショップでパトランの話もさせてもらえたので、運動不足の男性社員さんにも参加してもらえたらなと思っていて、今後の展開も楽しみです。

パトラン山形チーム代表 佐々木 謙介さん

パトラン山形チーム 佐々木 恵さん

パトラン京都チーム所属&パトランJAPANアンバサダー 内田 郁文さん

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